
【Metro/etc】この度、英国の科学者らによって組織された研究チームによって、モンゴリアン・デス・ワームの本格的捜索が開始されたとのこと。モンゴリアン・デス・ワームとは1800年代初頭、ロシア人研究チームによってその存在が確認された、モンゴル北部のゴビ砂漠周辺に生息するという巨大な芋虫型の生物である。現地ではこれまで数百人がその毒によって殺されたと言われ、目撃者や犠牲者は後を絶たないものの、その存在は謎に包まれたまま今日に至っている。
目撃者によれば、生物の体は丸々と大きく、明るい赤色で、その長さは最大で1.5mにも上ると言われている。またその姿は牛の腸にも似ることから、現地ではオルゴイコルコイ("腸虫"の意)などとも呼ばれて恐れられている。(写真はいずれも伝聞をもとにしたイメージ)。
これまでに伝えられる話では、生物は数メートル先から獲物に対して飛びかかるように襲いかかること、また口から猛毒の蒸気のようなものを発すること、感電に似た衝撃を与えて人を殺すことなどが報告されている。
そして今回、研究チームの中心となる未知動物学者のリチャード・フリーマン博士は生物の存在を確信しながらも、その毒についてはおそらく寓話に過ぎないとし、恐るべきものではないと話している。「現地について恐ろしいのは、時差ボケだけです。」
またこの生物はゴビ砂漠の短い雨期の間にのみその姿を現すと言われているため(そして現在がその雨期に入る頃である)、この時期を選らんで研究チームはゴビ砂漠へと向かったという。今後博士らは生物が生息するとされる付近に水を流し込んで小さな沼地を作り、生物をあぶり出して捕獲する予定であると話している。
オルゴイコルコイ
かつて数年間に及んでモンゴルを現地調査した、チェコの動物学者イワン・マッカール氏はこのオルゴイ・コルコイについて次のように語っている。「この生物についての実態は、長い間社会主義政府によって隠匿されつづけて来たんです。しかし1990年に社会主義体制が崩壊して、はじめて我々はその実態を調査することが出来るようになったわけです。」
マッカール博士はその後現地の人々に聞き込み調査を行い、生物が紛れもなく実在するものであることを確信したという。
「伝えられてきた噂は本当でした。生物は、実在したんです。私が聞いただけでも、余りにも多くの人が目撃していましたし、事実、それまでに多数の人が殺されていたんです。それは単なるおとぎ話として無視することは出来ない数でした。」
「地元の人々の話では、生物は砂の下を自由に移動し、突然砂の上に飛び出して攻撃するそうです。また一度敵に出会うと、砂から体半分を除かせて、口元に何か気泡のようなものを作り始めるそうです。そしてそれが大きくなると、爆発して、猛毒をまき散らすんです。」
しかしまた、博士らと同僚はその存在を確信しながらも、それまで言われていたように生物が環形動物や無脊椎動物の類であるという可能性は低いと判断したという。「(砂漠のような過酷な環境では)彼らの体は水分を保持できません。すぐに乾燥して死ぬでしょう。」
蛇、トカゲ、コブラ説
またその他の仮説としては、オルゴイコルコイは何らかの堅い外皮を持った芋虫である可能性や、蛇、ワニなどのハ虫類である可能性も指摘されている。また英国の研究者、ジョン・デヴィッド・ヒューム氏はトカゲの一種ではないかという推測を行っている。一部のトカゲは、頭部と尻尾の形がほとんど見分けられないものや、砂漠の中に隠れるようにして生息しているものもいるからである。また他にはミミズトカゲの一種であるという推測も行われている。ミミズトカゲは通常毒を持たないが、メキシコドクトカゲ(Mexican beaded lizard)やアメリカドクトカゲ(gila monster)は毒を持っているからである(しかし彼らの毒は決して致死性ではない)。
また別の可能性としてはデスアダーと呼ばれるコブラの一種である可能性も指摘されているが、この生物の外観は伝えられるオルゴイコルコイの姿と確かに類似しており、また毒を噴霧することで知られている。しかしこの生物が確認されているのはオーストラリアやニューギニアに限られ、ゴビ砂漠のような環境で暮らしていくことは不可能であると言われている。
更に、このオルゴイコルコイは吹き出す毒のみならず、遠隔から電気刺激のようなもので攻撃することも報告されており、博士らはその特性をデンキウナギのようなものではないかと推測しているが、無論、彼らが陸上、まして砂漠で暮らすことは凡そ不可能である。従って、この点については恐らく恐怖の噂が伝播するうちに尾ひれがついたものであると博士らは結論しているという。