NullPointerException

雑記
「ウイルスバスター原因でシステム障害 発売元が陳謝」


ウイルスバスター原因でシステム障害 発売元が陳謝

2005年04月23日
 コンピューターのウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」を導入したパソコンに23日、動きが鈍くなるなどのトラブルが多発した。発売元のトレンドマイクロ社(本社・東京)によると、同日午前7時30分ごろにインターネット上で配布したウイルスパターンファイルに不具合があったという。復旧対策がとられたが、すでに顧客から7万件を超える問い合わせがあり、同社は記者会見で陳謝した。企業や自治体などでは、端末からネットワークに接続できなくなるなどの障害も起きた。

 同社によると、不具合を起こしたパターンファイルは、フィリピンにあるウイルス解析などの拠点から、世界に同時配布された。主にマイクロソフト社製の「ウィンドウズXPサービスパック2」を導入しているパソコンが影響を受けた。

 このパターンファイルを導入し、メッセージに従って再起動すると、パソコンがほとんど動かなくなったり、ネットワークに接続できなくなったりするという。

 同社は午前9時ごろ、問題のファイルをネット上から削除した。すでに症状が出たパソコンでは、不具合を起こしたパターンファイルを削除するなどの対策が必要だという。

 同日午後、同社は個人と法人の利用者向けに、電話による復旧方法の説明を始めたが、個人と法人からの問い合わせだけで、7万件を超えた。米国の利用者からも問い合わせがあるという。

 91年に販売が始まったウイルスバスターは、世界25カ国の販売拠点のほか、インターネット上でも販売されている。同社によると、日本国内の利用者は約350万人。

 この影響で、富山市長・市議選の期日前投票が手作業になったほか、大阪市営地下鉄では、各駅に事故情報などを伝えるシステムのコンピューターが起動しなくなった。

 JR東日本では同日午前、ツアーや宿泊予約を管理する端末に障害が出て、一時旅館やホテルの空室状況を調べることなどができなくなった。

 共同通信社では電子編集システムで障害が発生。朝日新聞社、読売新聞社、日本経済新聞社などでも社内LANに接続しづらくなるなどの影響があった。

 個人の利用者の場合、パソコンの不調の原因が分からないこともあって、パソコンメーカーへの問い合わせが殺到した。企業活動が本格化する週明けには、障害がさらに明らかになる恐れもある。